【翻訳】これはカードですか?本質的な強さの見極め方と再評価の重要性 by Neal Oliver

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Channel Fireballより、ニール・オリバーによるカード評価に関する記事です。
ドラフトにおける再評価の重要性を、実例を挙げて説明しています。
本文はリミテッドに関するものですが、構築戦でデッキのカード選択基準にも役に立つと思います。

一部省略、意訳を含んでいますので、是非原文も見てみて下さい。


カードを評価するということは、未知の環境を想像しなければいけないので、非常に難しいスキルだといえる。
新セットがリリースされると、どのプレイヤーも自分なりに評価するが、それには環境を読む力や経験が必要とされる。
LSVの様な最高のプレイヤーであっても、常にカード評価を改め続けている。最近の戦乱のゼンディカーの再評価に関する記事が素晴らしかったのは、彼のそのような姿勢による。
カード評価を固定するということは、非常に危険な行為だ。
経験を積むことで、新しい情報が得られ続けるので、それを使わない手はない。

しかし一見して弱そうなカードの評価は99.99%変わらない。
つまり”カードではない”ということであり、デッキに入れても何の働きもせず、手札に来るたびにがっかりするだけだ。
カード評価の最も基本的な技術は、”それがカードであるか”を見極めるところからはじまる。

その例として1マナクリーチャーについて見ていくことにしよう。

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泥這い - 最も過小評価されていたカード

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BFZ環境の最初期、私は泥這いを避けていた。
仲間である淘汰ドローンの方がよっぽど優れていると思っていた。
経験上、2マナ2/2の方が1マナ1/1優れていて、プレイアブルでないことがほとんどだ。
1/1はすぐに活躍の場がなくなってしまい、コストに見合った働きをしないからだ。
しかし泥這いは違った。
序盤に嚥下で稼ぐカードは価値があり、後半もパンプ能力があるので腐らない。
両方の能力を活用出来なければギリギリ合格ラインだが、全てを組み合わせることで評価は跳ね上がる。
これを例にして1マナクリーチャーが”カードかどうか”の評価方法について説明しよう。

泥這いの教訓から、新セットのカード評価、に役立つのはどのような点だろうか。
それはシナジーと相対的マナコストだ。
一つずつ説明しよう。
嚥下は新キーワード能力なので未知数だったが、シナジーの強さは早い段階で判明した。
最も早く嚥下させられるカードとして泥這いは重要という訳だ。ほぼ妨害されずに追放できる。

さらにBFZ環境には強力な2マナクリーチャーが少ないという点も見逃せない。もちろんプレイアブルなカードはあるが、マジック・オリジンとは比べものにならない。
これは非常に重要だ。
もし優秀な2マナが溢れていたら、2ターン目に泥這いは2/2に向かって攻撃しないといけない。
対戦相手はブロックするだろうから、2マナでパンプしてターンを返すことになる。
これは好ましい状況ではないし、もしBFZ環境が極端に早ければ、よく起こり得る。
序盤の優良クリーチャーが不足している、というのがBFZ環境の特徴なので、泥這いは単なるシナジー持ちの1/1以上の働きをする。

この様な分析をしなければ、泥這いに対する評価は低いままになっていただろう。
経験に基づく第一印象と、BFZ環境特性を見誤ったことが原因だ。
再評価の重要性を教えてくれる好例といえる。
環境理解が深まると、泥這いの評価は大幅に上がり”カードである”ことを証明した。
思考が閉じていると、自分ではプレイしようとしないので、誰かに教えてもらわないと気づけない。
もっと大局的に考えよう。
このカードは本当に試しみる価値があるのか、を自分に問いかけるのだ。

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帆凧の斥候、エイヴンの散兵、陽光尾の鷹

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この中に”カード”はあるだろうか?

シナジーと環境特性に照らして考えてみよう。
BFZ環境は、デカブツを高速展開するか、シナジーを積み上げるのが定石だ。
1/1飛行で同盟者シナジーもないクリーチャーはお呼びではない。
つまり、カードではない。
もちろん1ターン目にでれば4、5点のダメージを稼いでくれるが、それは最高のまわりをしたときだけだ。
それよりも4ターン目に引いたときを考えよう。
2点与えた後、波翼の精霊が着地するのがオチだ。
我らが泥這いであれば、パンプ能力のおかげでまだアタックにいけるのに。

少し時を遡って、エイヴンの散兵ならどうだろう。
一応、戦士シナジーが期待できる。
しっかりと組まれたデッキで、略奪者の戦利品や刃の隊長があるならプレイアブルだ。
しかし上手くいかなかった場合は、単なる1/1飛行なので、カードではなくなってしまう。
ここからわかることは、基本的に弱いカードでも条件が揃えば活躍する可能性がある、ということだ。

最後にM14まで溯ろう。
この環境は非常に遅く、予言がベストコモンで、3、4マナクリーチャーを1、2マナよりも優先してピックしていた。
その前提で考えると、シナジーがない1/1飛行は当然カードではない。
陽光尾の鷹は単体で弱いだけでなく、色としても最弱だ。
M14での白は、BFZにおける緑のようなものだ。
全員が避けたい色というわけだ。

しかしこういう考え方もある。
卓に1人か2人しか白がいなければ、強いカードをかき集めて強いデッキにできないだろうか。
白を使った主要アーキタイプは、陽光尾の鷹や巣の活性化を展開して補強で押し込む、というものだが、他の色に劣る戦略だ。
組み合わせるとしたら赤で、溶岩の斧を使うことが多い。
ここに挙げたカードはどれも単体では弱いので、ドラフトの終盤にも流れてくるだろう。
もし全てが上手くかみ合えば、これらはカードになる。
しかし少しでもパーツが足りないと、紙束になってしまうので、本来取るべきカードよりも優先すべきではない。
最近だと、1、2枚のタジュールの戦呼びと弱い20枚のプレイアブルを詰め込んだデッキを見てきたが、無理やりなシナジーデッキよりも、結局強いカードの方が良い。

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結論

ゲートウォッチの誓いのスポイラーが出たら、もう少し注意深く見てほしい。
シナジーで大活躍するカードが無いかどうか。
公平な目で当初の評価よりも上がったのか、下がったのか。
そして環境に慣れてきたら再評価して欲しい。
環境特性を考慮して、評価を上げるべき場合ではないか。
シナジーを生み出す組み合わせはないか。
そしてそれは目指すべき価値がある戦略なのか。
各戦略の強さの順位はどうなのか。
重要なのは問い続けることだ。
再評価して失うものは何もない。
一度定石が確立されても、それが覆ることは度々起こることなのだから。

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