TCG PLAYER.COMより、強豪プレイヤー アリ・アイントラージによる戦乱のゼンディカーのレビューです。
まだフルスポイラーは公開されていませんが、主要なカードの大部分は既に分かっています。
その上で、彼はどのカードに注目しているのでしょうか。
一部省略、意訳を含んでいますので、是非原文も見てみて下さい。
知っての通り、我々はゼンディカーの次元に戻りエルドラージと邂逅することになる。
ファイレクシアの油があのモンスターたちにどんな影響を与えたのだろうか。
エムラクールが感染付きになるかもしれない。
私のTwitterアカウントは@Alieldraziなぐらいだから興味津々だ。
まだ全てのカードが揃ったわけではないが、今回はスタンダードに影響を与えそうなカードについてみていこう。
スポイラー時期は本当にワクワクする。
でははじめよう。
プレインズウォーカーたち
《灯の再覚醒、オブ・ニクシリス/Ob Nixilis Reignited》
オブ・ニクシリスが失ったプレインズウォーカーの灯をともして戻ってきた。
スタンダードで広く使われるだろうし、このままアブザンコントロールに入れることができる。
どの能力も強力だ。
カードアドバンテージを得て、自身を守ることができ、勝ちにも直結する。
まさしくお手本だ。
新しいスタンダード環境で使うのが待ちきれない。
《ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikar》
ギデオンも色々なデッキで使われることになるだろう。
しかし個人的には、巷で言われているほど強いとは思わない。
確かに自身を守ることができるし、ゲームを終わらせる能力もある。
しかしオブ・ニクシリスの様に、アブザンコントロールにすぐに入れられるかというと、そうでもない。
真面目な訪問者、ソリンと能力が被っていて、ソリンの方が恐らく優先される。
勘違いしないでほしいのは、ギデオンは間違いなく強い。
ただオブ・ニクシリスと違い、色が合えば自動的に入る、わけではないということだ。
コントロールデッキでも使えるが、ギデオン・ジュラほどではない。
《深海の主、キオーラ/Kiora, Master of the Depths》
深海の主、キオーラについては残念だ。
一般的にシミックは好きなのだがこのカードには当てはまらない。
自身を守ることが出来ないが、このマイナス能力が強いことはサテュロスの道探しが既に証明している。
土地だけでなくクリーチャーも探すことができ、探査用に墓地を肥やすこともできる。
思考を築く者、ジェイスほど強くはないが、ヴリンの神童、ジェイスや爪鳴らしの神秘家の助けを借りて使うことができるだろう。
プレインズウォーカーについて語った後は、このカードにも触れないわけにはいかない。
《破滅の道/Ruinous Path》
英雄の破滅の様なカードといいたいところだが…
最も大きな違いはソーサリーだということだ。
しかし新キーワード能力、覚醒を持っている。
マナランプデッキでは英雄の破滅よりも強い可能性はある。
この入れ替わりによって、相対的にプレインズウォーカーは強くなったといえるだろう。
出したターンに即除去できないので、対戦相手は自分のターンを使うことになり、テンポも奪うことができるのだ。
覚醒自体は強力な能力なので、英雄の破滅に取って代わったらそれも面白い。
私は青入りのランプデッキが好きなので、ここからはそれ向きのカードをみていこう!
《ムラーサの緑守り/Greenwarden of Murasa》
多くの人々が棲み家の防御者を過小評価していたことを覚えているだろうか。
その予想は見事に外れた。
このカードはどの緑のデッキにも入るわけではないが、ランプデッキであれば2回永遠の証人できる、デカブツだ。
追放しなければ、複数枚を使いまわすこともできる。
いくつかのエルドラージの能力は、取り除いたカードを墓地に戻すものがあるので、対戦相手はよく考えて選択する必要がある。
唯一にして最大の問題は、棲み家の防御者と能力が被っていて、向こうの方が使い勝手が良いということだ。
《ニッサの復興/Nissa’s Renewal》
ランププレイヤーにとってはスフィンクスの啓示だ。
カードアドバンテージとライフで時間を与えてくれる。
エルドラージにつなげるだけの時間と場を整えることができるだろう。
ウギンやウラモグをプレイする助けになる。
《彼方より/From Beyond》
開拓地の包囲はドロモカの命令が登場するまでは強力だった。
またウギンで自分の包囲を吹き飛ばしてしまうのもマイナスだ。
欠色のおかげでその心配はもうない。
またトークンが1/1なので対戦相手のウギンを攻めることもできる。
それだけでなく、ドロモカの命令に対応してサクればエルドラージ達をサーチすることもできる。
個人的には期待している一枚だ!
《カザンドゥへの撤退/Retreat to Kazandu》
サイクルカードの1枚。
クルフィックスの狩猟者には劣るが、2点ゲインは時間稼ぎとしては上出来だ。
特にフェッチとの相性が良い。
もし時間稼ぎが不要なら、爪鳴らしの神秘家やエルドラージトークンを強化することもできる。
本当に使うかは未知数だが、可能性は感じている。
それではいくつかの無色カードについてもみていこう。
このセットには非常に多くの無色スペルが収録されている。
《絶え間ない飢餓、ウラモグ/Ulamog, the Ceaseless Hunger》
まずは大物のこれから行くしかないだろう。
ウラモグは非常に強く、スタンダードで使われると思う。
滅殺は無くなったが、2,3回攻撃すれば終わらせられる。
また一つのパーマネント破壊から、2つ追放になったのは単純な強化だ。
1マナ軽くなったのに、だ。
ライブラリーに戻らなくなったので、防御者やムラーサで使いまわすこともできる。
エルドラージを使うのが待ちきれない。
《虚空の選別者/Void Winnower》
偶数を全てシャットダウンする。
包囲サイも変異もプレイできなくなるわけだ。
奇妙な能力で除去体制が一切ないのも不思議だ。
破滅の道やアブザンの魔除けなど対処手段が多数ある。
おそらくEDHで使われるタイプのカードだ。
《忘却蒔き/Oblivion Sower》
存在も忘れているのではないだろうか。
かなり早い段階で公開されていたし、新しい気になるカードが多かった。
しかしこのカードは非常に強い!
マナ加速が出来るだけでなく、ウラモグの失却させるものや、荒廃を招くものとのシナジーも期待できる。
対戦相手がプレイした時を超えた探索や宝船の巡航で取り除いた土地も、自分のものにできる。
上手くいけばどれほど強力かはわかるだろう。
《破滅を導くもの/Conduit of Ruin》
色々なことができる強力なカードだ。
虚空の選別者を次のターンにプレイできるし、見捨てられた神々の神殿があればウラモグにつなぐこともできる。
7ターン目にプレイして、2つの最強パーマネントを取り除けば、数ターンで勝つことが出来るだろう。
宝物の魔道士の様なカードで、エルドラージデッキでは1,2枚採用されるだろう。
《タイタンの存在/Titan’s Presence》
プロテクションや破壊されないを無視した強力な除去。
なぜヒロイックがある時代に存在しなかったのだろうか。
このカード自体が強いだけでなく、追放なので、ウラモグの失却させるものや荒廃を招くものとのシナジーも期待できる。
探査の材料になったり、除去した包囲サイを防御者に回収されないメリットもある。
《面晶体の記録庫/Hedron Archive》
精神石は強かったが、これは更に強く構築で使われるだろう。
7マナまでジャンプできるだけでなく、デカブツが必要な場合は探しに行くこともできる。
6マナ以上のスペルをプレイするデッキであれば、ランプ以外のミッドレンジでも使われる可能性がある。
《息詰まる忌まわしきもの/Smothering Abomination》
壊れる一歩手前のカード。
コンボデッキやサクリファイスデッキなど、色々な使い方が考えられる。
エルドラージトークンやナントゥーコの鞘虫がいる環境なのだから。
不気味な腸卜師の方が強いと思うかもしれないが、トークンでもトリガーするのだ。
ボーラスの信奉者を思い起こさせるカードで、今後エルドラージトークンを出すカードの登場が待たれる1枚。
《深水の大喰らい/Fathom Feeder》
評価の難しいカードだ。
同じような能力を持ったカードがいなかったので、強さを図る基準が無い。
ウラモグの失却させるものと同じ色なので、合わせて使うか、蒼穹の魔道士の様に使うかだろう。
コントロールデッキのサイドボードで使われる可能性があると思う。
《ウラモグの失却させるもの/Ulamog’s Nullifier》
相応しい色の神秘の蛇だと感じている。
飛行がついている点もそうだ。
あと必要なのは、強力な追放カードだ。
今後登場することを祈っているし、無くても相手の探査と相性が良い。
噛み合うカードによっては広く使われるカードになるだろう。
《殺戮の先陣/Forerunner of Slaughter》
最後に紹介するのがこのカードだ。
火打ち蹄の猪の様にアグロデッキで使われるかもしれないが、それ以上に重要なのが速攻を与えられる点だ。
無色のクリーチャーであれば何でも良いのだ。
広く使われるわけではないが、デッキによっては採用される。
今日はこれぐらいにしておこう。
次回はフルスポイラーが公開された後に、実際のデッキを紹介しようと思っている。
いつも読んでくれてありがとう!
Ali Aintrazi
@Alieldrazi on Twitter
P.S.Freshly Brewedというポッドキャストもやっているのでチェックしてみてほしい。
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