【翻訳】オーウェンの『戦乱のゼンディカー』で過大評価されている5枚のカード by Owen Turtenwald

Channel Fireballより、オーウェンの『戦乱のゼンディカー』カード評価記事です。
前回は過小評価されているカードを紹介しましたが、今回は過大評価編です。
この2週間の結果をみても評価が正しいことが分かるのではないでしょうか。

一部省略、意訳を含んでいますので、是非原文も見てみて下さい。

プロツアー『戦乱のゼンディカー』に向けて、スポイラーの全てのカードを見返している。
前回、過小評価されているカードを紹介したが、今回は過大評価されているカードについてみていきたい。

乱脈な気孔/Shambling Vent

まず乱脈な気孔は過大評価だ。
かつてのジャンドに1差しされていた、溶岩爪の辺境を思い出させるが、それよりもポテンシャルは低いと思う。
4枚採用しているリストも見かけるが、それはこのカードが素晴らしいからではなく、あくまでも後半役立つという理由だけだ。

アタルカレッドと対戦した時に、磨かれたやせ地とどちらが役に立つか、真剣に考えてほしい。
どちらもタップインで白と黒マナを出すことができる。
磨かれたやせ地は確実に1点ライフを得られるが、こちらは4マナ支払って、除去されなかった場合だけ2点ライフだ。

起動しないゲームも多く、その場合は0点ゲインだ！
勘違いしないでほしいのは、このカードはプレイする価値がある。
ただ環境を激変させる力はない。
私の判断は過大評価だ。

粗暴な排除/Brutal Expulsion

初めて見たときは混乱した。
半分の能力は2点ダメージだが、これは4マナのカードだ。
開始数ターンは乱撃斬の方が強いし、打てる頃にはジェイスが変身してしまう。
また僧院の速槍に打つとしても、ゲームを決めるほど攻撃された後だ。

差し戻しと乱撃斬の分割カードでどちらも強いカードだが、それはマナコストが1と2だからであって、4では話が違う。
汎用性が高いのは認めるが、少し重すぎる。
ジェスカイに1枚ぐらい使うかもしれないが、あまりにも過大評価されている。

膨れ鞘/Blisterpod

膨れ鞘は第二の宿命の旅人だろうか。
そもそも1マナ1/1を入れたいデッキはどのようなものだろう。
除去されるか自分のクリーチャーをサクる構築にしなければならない。
古い考えだと思われるかもしれないが、私はそのカードで自己完結しているか、最低でも1対1交換が取れるカードを使いたい。
マリガンするか土地が止まると、宿命の旅人は役に立ってくれない。

宿命の旅人は確かに構築級で、プロツアーで勝利もしているが、革命的に強いわけではない。
構築の仕方やプレイヤーによって強くも弱くもなる。
さらに旅人のトークンが飛行を持っているのは大きな違いだ。

深水の大喰らい/Fathom Feeder

深水の大喰らいは悪意の大梟と良く比較されるが、全く的外れだ。
青黒コントロールで使うならば、無情な切り裂き魔の方がましだとすら思う。
1/1接死としてはコストは半分だ。
嚥下を持っているが、活用できる様にデッキ構築しなければいけないし、除去されるかブロックに使ってしまい、手札でウラモグの失却させるものが腐るのがオチだろう。

強力な能力を持っているが、実際1/1接死をブロックに使わずに取っておく状況はどれだけあるだろうか。
アナフェンザに殴られながら、5マナ払って1ドローするわけにはいかないだろう。
ブロックして交換する方を選ぶはずだ。
序盤のブロッカーとしても、後半のマナの使い先としても頼りないので、結論は常に役に立たない。
このカードをプレイアブルだと評価するのは過大だ。

精神背信/Transgress the Mind

精神背信を、コジレックの審問と酷評と思考囲いの新しいバージョンと考えると強そうだ。
しかし脳食願望の仲間だと考えると途端に弱そうに見える。
活躍する状況も想像できるが、よくよく考えるとそれはワナの様に思う。
包囲サイを抜けたときは強いが、殆どの場合は自分の攻め手を追加するか、より広く対処できる除去を使った方がよいだろう。
このカードを使うのが正しい場面も確かにあるが、空振りやトップデッキされるリスクを考えると、もっと良い選択肢があるだろう。
過大評価だ。