【翻訳】モダン、4つのルール by Josh Silvestri

Channel Fireballより、ジョシュ・シルベストリによるモダンの解説記事です。
環境は毎週移り変わりますが、モダンの本質はここに集約されるのではないでしょうか。

一部省略、意訳を含んでいますので、是非原文も見てみて下さい。


モダンマスターズ2015が発売されたばかりだが、既にモダンの大きな大会が開催されていて、来週にはグランプリも開催される。
今こそ環境のルールをおさらいする時間だろう

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1.メタゲームを読むことはできない(皆やりたいことしかしない)

この環境にメタゲームは存在しない。
各人がベストデッキを選択している気になっているが、意見がばらけるので、客観的には全員が少数派だ。
マジックオンラインの結果を見ているとグリクシスデルバーとバーンが最強に見えるが、現実世界ではそこまで勝っていない。
多くのグリクシスが、リアルマジックに合わせたチューンをしていることからも違いが分かるだろう。

最終的には自分の信じたデッキに体を預けてパワーをぶつけ合うことになる。
特定のデッキだけを仮想敵にするのは大きな間違いで、最大勢力になったとしてもGPの1/4から1/3程度だろう。
非常に多くのプレイヤーが、使い込んだデッキに最新の変更を加えた状態で臨んでいる。
レガシーほど金銭的な問題がデッキ選択に大きな影響を与えないが、多少は関係するだろう。
地元の話で言うと、殻を使っていたプレイヤーの多くがアブザンカンパニーに乗り換えている。

そうでなくても初日は混沌とするだろう。
一日中バーンや親和と戦う場合もあるだろうし、それはフィッシュ、ヘイトベアー、ギフトかもしれない。
大局的に見ると、速攻デッキとミッドレンジの戦いであり、それを理解しておくことは無駄ではない。
先週はミッドレンジがメタるべきアーキタイプだったが、今週はトロンとアミュレットの様なデッキが隆盛するだろう。

いずれにせよ最大勢力に当たるとは限らない。
自分の力と経験を信じるだけだ。

もしくは土地が引けることを祈るか。。。

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2.赤が環境を支配している(くたばれ血染めの月!)

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環境を定義するカードから、サイドボードに潜む可能性のあるものまで、非常に多くの選択肢がある。
血染めの月、古の遺恨、神々の憤怒などの様に、特定の戦略を破壊するカードは他の色には無い。
対戦相手が赤い場合は、非常に強力なカードが飛んでくることを常に注意する必要がある。

コラガンの命令はこれまであまり見なかったが、現在は最も重要な命令になっている。
真面目な話、グリクシスデルバーやジャンドのコラコマは3マナの青命令だ。
どのモードもサイド後も有効で、常に2対1を取ることができる。
瞬唱や大爆発を回収するのは本当に勘弁してほしい。

また稲妻、双子、幻霊は二つのベストデッキのキーカードだ。

感染や親和は根本的なデッキパワーを備えているが、赤を使わないことは、環境のベストカードを使わないことと同意だ、とすらいえる。
使わないなら、その理由を充分に考えること。

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3.サイドカードがデッキで最も重要(どのデッキに負けたい?)

モダンのサイドカードの強さについて考えてみてほしい。
1ゲーム目に最強なのは親和と双子のドブンだ。
しかし2ゲーム目以降に、急激に相性が悪くなることも普通だ。
モダンはサイド後に3:7の勝率がひっくり返る環境だ。

GPやPPTQレベルのイベントであれば、常にサイドボードのスペースをどのデッキに割くか考える必要がある。
中途半端にサイドカードを取るぐらいであれば、いっそ諦めるマッチがあっても良い。
赤のサイドカードや呪文滑りは受けが広く最も強い選択だが、白力線、コーの火渡り、遺恨、大祖始の遺産は一部のデッキに突き刺さる。

可能であれば全ての自分のサイドボードでのサイドプラン書き出すとよい。
そうすることで、最後の1枚で頭を悩ませる時間を短縮できるだろう。

4.デッキの速度が遅くなるほど知識が要求される(感染や親和は特定のカードだけに気をつければよい)

ここ最近はMOでエルフやグリクシスデルバーを使っていたが、先週のPPTQはどちらもジャンドを選択した。
もう少し使い込んでいればスケープシフトや双子にもっと上手く戦えたと思うし、アブザンカンパニー相手には、もはやどうすればよいか分からなくなってしまった。
無駄に長期戦を挑んで酷い結果になってしまった。

親和の様なデッキであれば、対戦相手のデッキを一切気にしなくてよい場合もありうる。
サイド後は厳しいことも多いが、それでもブン回れば関係ない。
対戦相手が1ゲーム目に流刑への道を引かないだけで、7/1のスカージで簡単に勝つことも多い。

しかしアブザン、ジャンド、グリクシスデルバーは、そのデッキと戦ったことがあるか、が非常に重要だ。
カードの重要度を図るのが非常に重要で、スタンダードの様に1枚カードが足りないだけで負けてしまうこともある。

今週使いたいデッキ

コラガンの命令と集合した中隊が、宝船禁止後の環境を大きく変えた。
どちらもアグロコントロールや伝統的なミッドレンジを駆逐した。
更に重要なのは青くないアドバンテージ源であるということだ。
実際、コラガンの命令はデッキの核になっている。
現環境はタフネス2以下に非常に厳しいので、デルバーを使うのは良い選択だと思えない。

このデッキを使うのが待ちきれない。

Grixis Delve
2:《島/Island》
1:《山/Mountain》
1:《沼/Swamp》
1:《血の墓所/Blood Crypt》
1:《蒸気孔/Steam Vents》
2:《湿った墓/Watery Grave》
2:《血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire》
4:《汚染された三角州/Polluted Delta》
3:《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
1:《忍び寄るタール坑/Creeping Tar Pit》
1:《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth》

4:《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》
1:《若き紅蓮術士/Young Pyromancer》
3:《黄金牙、タシグル/Tasigur, the Golden Fang》
2:《グルマグのアンコウ/Gurmag Angler》

1:《ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veil》

2:《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe》
3:《コジレックの審問/Inquisition of Kozilek》
4:《思考掃き/Thought Scour》
4:《血清の幻視/Serum Visions》
1:《思考囲い/Thoughtseize》
4:《稲妻/Lightning Bolt》
1:《残忍な切断/Murderous Cut》
1:《呪文嵌め/Spell Snare》
2:《頑固な否認/Stubborn Denial》
1:《マナ漏出/Mana Leak》
2:《終止/Terminate》
1:《剥奪/Deprive》
2:《電解/Electrolyze》
2:《コラガンの命令/Kolaghan’s Command》

サイドボード
2:《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》
2:《呪文滑り/Spellskite》
1:《イゼットの静電術師/Izzet Staticaster》
1:《対抗突風/Countersquall》
1:《剥奪/Deprive》
1:《コラガンの命令/Kolaghan’s Command》
2:《紅蓮の達人チャンドラ/Chandra, Pyromaster》
1:《ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veil》
2:《思考囲い/Thoughtseize》
2:《払拭/Dispel》

ザック・ウィットン(Zack Witten)はインビテーショナルのTOP8は逃したが、モダンで優秀な成績を残している。
一枚のヤンパイ以外は非常に気に入っている。
スペルは全て強いし、稲妻・電解耐性があり、序盤を捌いたら即フィニッシャーをプレイできるのが良い。
デルバーの代わりに、キャントリップでない強力なスペル、審問、稲妻、呪文嵌め、リークを採用している。

瞬唱とコラガンの命令が強力なので、ジェイスの様なドローエンジンも必要ない。
ギタクシア派の調査を減らして土地にして、相性の良いケラノスを入れてもよいだろう。
デルバーデッキではないので、覗き見よりも確実な20枚目の土地の方が良いだろう。
またゲームも遅くなるので、ライフを大事にする意味もある。
コラガンの命令は電解の役割もするので、ここも変更するかもしれない。

血染めの月も大爆発も入れないのは危険な気がしている。
大爆発を命令で使いまわせば、トロンはそろわなくなる。
しかし基本的にザックのデッキは、単に重いコントロールでもなく(5枚の探査クリーチャーはこのデッキのタルモだ)、しかもデルバーの弱点も克服している素晴らしいものだ。
土地を増やしてケラノスを入れれば、グリクシス双子にアグレッシブなゲームを仕掛けることができるだろう。

双子について話すと、タシグルとハンデスは非常に強力で、どこまでデッキが強化されるか楽しみでもある。

今週、ベガス帰りの皆に言いたいことは以上だ。
あのイベントは非常に忙しかったが最高だった。
また近いうちに同じようなものが開けることを願っている。


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