Channel Fireballより、アンドレア・メングッチによる、戦乱のゼンディカー加入後のマナバランスについての考察です。
占術ランドがローテーション落ちし、新たにバトルランドとミシュラランドを得た今、どの様なマナバランスが最適解となるのでしょうか。
複雑な状況を、分かりやすく解説してくれています。
また最新のマナベースに対応した、アブザンアグロとエスパードラゴンのデッキレシピも掲載されています。
一部省略、意訳を含んでいますので、是非原文も見てみて下さい。
前回、『戦乱のゼンディカー』ローテーション後のマナベースについて、占術ランドがバトルランドに置き換わるとどうなるかについて書いた。(リンク先は英語)
その数日後、対抗色ミシュラランドが発表された。
これによってマナベースがかなり安定した。
ミシュランも考慮すると、《風への散乱/Scatter to the Winds》《破滅の道/Ruinous Path》《次元の激高/Planar Outburst》も非常に使いやすくなる。
伐採地の滝/Lumbering Falls
青緑は最近のスタンダードではあまり活躍していない。
ティムールもアブザン程の盛り上がりは見せていないが、《深海の主、キオーラ/Kiora, Master of the Depths》を得た。
これによって色自体がパワーアップしたし、ミシュラランドの存在がそれを更に後押しするだろう。
呪禁はコントロールデッキには最高の能力だ。
後半、対戦相手の手札には除去が貯まっているいるはずで、それがモダンの青白赤コントロールで天界の列柱の妨げになっている。
ティムールはランプデッキなので当てはまらないが、それでも魅力的な能力だ。
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乱脈な気孔/Shambling Vent
真打の登場だ!
アブザンは新しい土地を手に入れたというわけだ。
マナ基盤の安定とマナフラッドの両方を抑止してくれる。
2/3絆魂は、怒り狂う山峡や溶岩爪の辺境に劣るが、それでも土地としては充分だ。
アブザンには4枚必須で、エスパードラゴンにも入るかもしれない。
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友好色の組合せ
それではローテーション後の5種類の有効力の組合せ(青白・青黒・緑白・赤黒・赤緑)のマナベースについてみてみよう。
キブラーの緑白アグロを基にするとこのようになるだろう:
4:《吹きさらしの荒野/Windswept Heath》
2:《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
2:《樹木茂る山麓/Wooded Foothills》
4:《梢の眺望/Canopy Vista》
6:《森/Forest》
6:《平地/Plains》
各色18枚のマナソースがある。
フェッチランドでこれ以上ダメージを喰らいたくないので、この枚数が限界だ。
花咲く砂地はテンポを阻害するので不要だ。
対抗色の組合せ
次に対抗色の組合せでダメランがどの様に役に立つかみていこう。
これは白黒戦士の土地だけを抜き出したものだ。
4:《汚染された三角州/Polluted Delta》
4:《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
4:《コイロスの洞窟/Caves of Koilos》
1:《大草原の川/Prairie Stream》
1:《窪み渓谷/Sunken Hollow》
4:《乱脈な気孔/Shambling Vent》
3:《平地/Plains》
3:《沼/Swamp》
ダメランのおかげで更に安定したマナベースだ。
各色21枚のマナソースがあり、もはや単色と変わりない!
対抗色フェッチがないにもかかわらず、どちらもサーチできるのは大きいし、さらに4枚のミシュラランドがそれをサポートしている。
では3色の組合せではどうだろうか。
楔の代表としてアブザンを、断片の代表としてエスパーを紹介しよう。
アブザン
前回はアブザンアグロに3枚の進化する未開地が入っていたが、乱脈な気孔のおかげで枚数を減らしつつ安定させることができた。
4:《砂草原の城塞/Sandsteppe Citadel》
4:《吹きさらしの荒野/Windswept Heath》
1:《梢の眺望/Canopy Vista》
4:《乱脈な気孔/Shambling Vent》
1:《進化する未開地/Evolving Wilds》
2:《コイロスの洞窟/Caves of Koilos》
4:《ラノワールの荒原/Llanowar Wastes》
4:《森/Forest》
1:《平地/Plains》
1:《沼/Swamp》
1:《始まりの木の管理人/Warden of the First Tree》
4:《搭載歩行機械/Hangarback Walker》
4:《ラクシャーサの死与え/Rakshasa Deathdealer》
4:《先頭に立つもの、アナフェンザ/Anafenza, the Foremost》
4:《棲み家の防御者/Den Protector》
4:《包囲サイ/Siege Rhino》
2:《風番いのロック/Wingmate Roc》
1:《真面目な訪問者、ソリン/Sorin, Solemn Visitor》
1:《ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikar》
4:《アブザンの魔除け/Abzan Charm》
2:《究極の価格/Ultimate Price》
3:《ドロモカの命令/Dromoka’s Command》
サイドボード
4:《強迫/Duress》
2:《悲劇的な傲慢/Tragic Arrogance》
3:《アラシンの僧侶/Arashin Cleric》
1:《ドロモカの命令/Dromoka’s Command》
1:《進化の飛躍/Evolutionary Leap》
2:《究極の価格/Ultimate Price》
2:《自傷疵/Self-Inflicted Wound》
占術ランドが無くても26枚が適正だろう。
4枚のミシュラランドがフラッドを防止してくれる。
かつてのジャンドは28枚のデッキがPTを優勝していた。
進化する未開地は1枚入れることにした。
いずれにせよマナ基盤を安定させてくれるし、梢の眺望には基本土地が必要だからだ。
調整の結果、緑が18枚、白と黒が17枚とバランスの良いものになった。
ラノワールの荒原はラクシャーサの死与えの帰還によって重要性が増した。
一方、平地はフェッチや未開地のための必要悪となっている。
森の枚数が多いので、巨森の予見者、ニッサを入れることも可能だ。
そうすることで長期戦にも強くなるだろう。
エスパー
エスパードラゴンはバトルランドと乱脈な気孔の恩恵を大いに受けている。
このデッキにとっての絆魂は、トップデッキ火力に負けないために非常に有効だ。
《荒廃した瀑布/Blighted Cataract》はコントロールデッキで非常に役に立つ。
領事の鋳造所の様に、後半余ったマナを有効活用できる。
問題は既に精霊龍の安息地が2枚入っていながら、破滅の道・シルムガルの嘲笑・風への散乱が簡単に打てる必要があることだ。
無色土地2色を運用するためには28枚が適正だろう。
4:《汚染された三角州/Polluted Delta》
2:《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
4:《窪み渓谷/Sunken Hollow》
1:《大草原の川/Prairie Stream》
4:《乱脈な気孔/Shambling Vent》
3:《陰鬱な僻地/Dismal Backwater》
2:《精霊龍の安息地/Haven of the Spirit Dragon》
1:《荒廃した瀑布/Blighted Cataract》
5:《島/Island》
2:《沼/Swamp》
4:《龍王オジュタイ/Dragonlord Ojutai》
1:《漂う死、シルムガル/Silumgar, the Drifting Death》
1:《精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragon》
4:《シルムガルの嘲笑/Silumgar’s Scorn》
2:《風への散乱/Scatter to the Winds》
4:《忌呪の発動/Foul-Tongue Invocation》
2:《究極の価格/Ultimate Price》
3:《破滅の道/Ruinous Path》
1:《予期/Anticipate》
2:《衰滅/Languish》
2:《命運の核心/Crux of Fate》
4:《時を越えた探索/Dig Through Time》
2:《蔑み/Despise》
サイドボード
4:《強迫/Duress》
3:《ヴリンの神童、ジェイス/Jace, Vryn’s Prodigy》
1:《護法の宝珠/Orbs of Warding》
2:《究極の価格/Ultimate Price》
2:《龍王シルムガル/Dragonlord Silumgar》
2:《黄金牙、タシグル/Tasigur, the Golden Fang》
1:《龍王の大権/Dragonlord’s Prerogative》
青と黒が19枚、白が11枚で、精霊龍の安息地も白と考えると13枚になる。
これはフランク・カーステンの計算によると5ターン目にオジュタイをプレイする適正枚数だ。
白マナを増やしたければ大草原の川を増やすことになるだろう。
そうすることで赤単相手にアラシンの僧侶をサイドインすることが可能になるが、それほど重要だとは思わない。
新しいスタンダード環境を掘り下げるのは常に面白く、新しいアイデアや意見があれば是非コメント欄で教えてほしい。
喜んでお応えしよう。
コメント
友好色の組合せ の項に
4:《吹きさらしの荒野/Windswept Heath》が抜けてますよー
ご指摘ありがとうございます!
修正しました~