【翻訳】保存版!これが現代マジック、7個のドラフトセオリー!(前編) by Pascal Maynard

Channel Fireballより、パスカル・メイナードによるドラフトの記事です。
基本セットが無くなった現在、ドラフトではアーキタイプが非常に重要になりました。
リミテッド巧者であるパスカルが全ての環境に通じるドラフト理論を解説しています。

一部省略、意訳を含んでいますので、是非原文も見てみて下さい。


ドラフトのセオリーは、開発部のスキルアップによってより複雑になり、リミテッドは更に面白いものになった。
ウィザーズが最も単純なリミテッドである、基本セットを廃止したことにもその意思が見られる。基本セットでは、とにかく除去とボムを取って2色にまとめれば良い。しかし各ブロックにはテーマがあるので、そう単純にはいかない。
テーマとはすなわちシナジーということで、赤緑をやっていたとしても、大蜘蛛やシヴ山のドラゴン、巨大化よりも良い選択肢があり得るのだ。
今回の記事では戦乱のゼンディカーを例にして、現在のリミテッドの定石を探っていきたい。

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アーキタイプを知る

かつての強豪プレイヤーがふらっと復帰して、基本セットの内容も知らずに勝利する、ということはよく見た光景だ。
カードの強さをしっかり計ることができれば、ドラフト中にアーキタイプと色を決めることができたからだ。

現代ではリストを見ていないと、カラストリアの癒し手がどの色と組み合わせれば活躍するか判断できない。
実際、同盟者の絶対数を把握していないとひどいことになるだろう。
そしてこれはスタート地点にすぎない。
初めてドラフトをやる場合でも、スポイラーを熟読して、どの色の組み合わせが強いか記憶しなければいけない。
そうしないと棘撃ちドローンの後に、強い白のカードをピックしてしまう。その色には欠色が無いことに気づいたときには後の祭りだ。

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ドラフトで成功するカギ

1、素の強さ

シナジー重視だといっても、素のパワーを重視するのは変わりなく、なるべくそういうカードでデッキを固めたい。
2015年においては、強力除去がそれに該当する。
対戦相手のシナジーをぶった切るのに最も良い方法は、除去だ。
除去といっても色々あるが、これははっきりさせておきたい。
石の怒りや悪魔の掌握はファーストピックにはなり得ない。
除去には違い無いが、ここでいっているのは、完全無視、多勢、ギデオンの叱責、レベルだ。
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そしてそれよりも欲しいのが空中生成エルドラージだ。
en_pfw5ha4zkw

単純なカードパワー以上のものを持っているからだ。アタッカーであり、シナジーもあり、大群の殺到タイプの全体強化カードとも相性が良い。更にマナ加速にもなるし欠色でもある。
つまりなんでもできるのだ。
近年のセットは非常に上手くデザインされていて、盲目的にレアを取れば良いというものでは無い(運命再編除く)。レアは総じて重たく、アグレッシブでテンポ重視の環境だからだ。
しかし例外もあり、とどろく雷鳴は爆弾レアや神話クラスのパワーがある。

そうはいってもレアや強力アンコモンからピックしたいものだが、最悪でも今まで挙げたような優良コモンはあるだろう。
またドラーナの使者、毅然たる刃の達人、乱動の噴出の様な、強力マルチカラーから取ってもよいだろう。

マルチカラーのカード評価は、その色の組合せの評価に直結する。
例えば私は緑黒の組み合わせを評価していないので、地下墓地の選別者を初手では取りたくない。例え毅然たる刃の達人よりも強いと分かっていてもだ。
しかし環境に慣れるまでは、特定の色の組み合わせを無視するべきではないので注意。

注意:もしとどろく雷鳴、虚空の接触、多勢、ギデオンの叱責というパックを開けたとする。
そうすると、後半に赤で喧嘩しないために、ギデオンの叱責を取った方が良いという意見が出てくる。
これは、殆どの場合、下家に得をさせることにしかならない。自分は3パックのうち2パックで最強の赤いカードを取れるのだから、最終的には諦めさせることができるだろう。
この理屈は、1枚の白いカードと残りの赤いカードの強さが同程度の時のみ当てはまるものだ。

2、受けを広くする

私は、パック内で最強のカードを取る、という戦略を何年も続けているが失敗したことは殆どない。
もちろん6枚ずつの白と赤のカードが取れていたら、破滅の道でも流すが。

例えば、初手でドラーナの使者を取り、次にこの様なカードが流れてきたとする:
en_ugq2NAfST5en_MAucBBn14Ben_CfmGRubkKNen_0UZV4wMaVV

どのクリーチャーも白黒アーキタイプにマッチしているが、同時に代替可能でもある。また空いているならば後半にも取れるだろう。
ドラーナの密使を諦めても構わないので、虚空の接触を取って受けを広く保つのが良い。

初手が同じだったとして、別の可能性も考えてみよう。
今度の2パック目はこうだった:
dropen_ugq2NAfST5en_MAucBBn14Ben_CfmGRubkKN

引き続き虚空の接触が最強だが、赤に行った場合にドラーナの密使が無駄になることも考慮すると、真っ逆さまとの差は限りなく小さくなるのでこちらをピックする。
もし真っ逆さまがとどろく雷鳴だったり、真っ逆さまが無ければ躊躇なく白黒を諦める。

次はこの順番でドラフトした場合を考えてみよう:
dranaliberatorofmalakiren_aZv8lOUPKten_j5iW9G4WXken_88htNQvHgiretreattoemeriaen_IYNTZf3eVo

ドラーナでスタートは間違いないだろう。つぎに強力カードである多勢が流れてきて、赤黒という良アーキタイプをイメージした。
次に泥這いをピックした。他にも少しだけ強い緑と白のカードがあったが、赤黒を目指しているのと、他のデッキになっても使えるカードだからだ。

次のパックに欲しい色のカードは無かったが、4手目が掴み掛かる水流なので青黒の可能性も残っている。
他にはまあまあの赤、青、黒のカードがあったが早い順目で取りたいカードではない。
次にエメリアへの撤退が流れてきた。
全く色は合っていないが、本当に強いカードなので、誰も白をやっていないサインと受け取ってピックすることにした。
6手目のハリマーの潮呼びもカードパワーを考えると遅い順目だ。そしてコーの懲罰者が一巡してきて、今後も青と白のカードが流れてくると考えた。
2パック目からは完全に青白に乗り換えたので、遅い順目で乱動の噴出も取ることができた。

読んでくれてありがとう。次回のパート2もお楽しみに!

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