【翻訳】トッププロが語る、マジック・オリジンの第一印象 by Seth Manfield

ついに最後の基本セット「マジック・オリジン」のスポイラーシーズンが始まりました。
セス・マンフィールドが現時点でスポイラーをみて感じたことを記事にしています。
特に両面プレインズウォーカーに対する評価はどのようなものなのでしょうか。

一部省略、意訳を含んでいますので、是非原文も見てみて下さい。


モダンマスターズ2015がリリースされたばかりということもあって、オリジンのリリースにあまり久々感は無いのではないだろうか。
もう新セット?
通常、基本セットは夏にでるものだが、オリジンは基本セットと見せかけてそうではない。
最後の基本セットであるし、これまでも環境に大きなインパクトを与えるセットになるだろう。
では既に公開されている構築レベルのカードについてみていこう。

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《衰滅/Languish》

衰滅
このカードはスタンダード環境に大きな影響を与える。
既に運命の核心という全体除去は存在しているが、衰滅の方が合っているデッキもある。
アグロデッキに対して、1マナの差は非常に大きいし、悲哀まみれと運命の核心に至っては全くの別物だ。
より多くのクリーチャーを除去できるという点で、悲哀まみれよりもメインデッキに入れやすい。
また現スタンでは、タフネス5の優秀なクリーチャーが揃っている点も見逃せない。

包囲サイやタシグルはすぐに衰滅と一緒に使われるだろう。
神の怒りの入ったデッキにタフネス5のクリーチャーを入れる場合と比較してほしい。
一旦、クリーチャーを展開してしまったら、そう簡単に全体除去を打つことはできない。
また対戦相手も打たれづらいと考えるだろう(運命の核心とドラゴンは除く)。
衰滅はミッドレンジだけでなく、コントロールでも使われるかもしれない。

現環境で-4/-4はコントロールデッキにとって大きな意味を持つ。
例えば怪物化した羊毛鬣のライオンがそうだ。
アブザンアグロにとっては厳しいカードになるだろう。
勇敢な姿勢の、破壊不能に頼っていた、ジェスカイ系のデッキにとっても厳しい。
本当のコントロールデッキ以外には、大抵衰滅の対象になるカードが入っている。
オジュタイですら殺されてしまう。
環境が煮詰まってくるほど大きなインパクトを与えることになるだろう。

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《アクロスの英雄、キテオン/歴戦の戦士、ギデオン》

アクロスの英雄、キテオン
初めに公式で公開されたカードに触れないわけにはいかない。
両面カードは目新しくないが、基本セットに入っているのは珍しい。
さらにイニストラードや神河にも変身するプレインズウォーカーはいなかった。
対処されやすいカードであるクリーチャーから、プレインズウォーカーに変身できるのは素晴らしい。
まだ《アクロスの英雄、キテオン/Kytheon, Hero of Akros》を使ってデッキを組んでいないが、ぶっ壊れている可能性はある。
2/1に破壊されない能力がついていることが既に強力だ。
さらに変身するという大きなボーナスもある。
1マナのプレインズウォーカーも初めてだ。
最近、白系のアグロが活躍していないので、その意味もあるのだろう。

歴戦の戦士、ギデオン
基本的にはアグレッシブなデッキに入るが、2体のクリーチャーが用意できるなら、トークンデッキに入れてもよい。
変身したターンにすぐ大きなダメージを与えるわけではなく《歴戦の戦士、ギデオン/Gideon, Battle-Forged》の能力もそこまで強力ではない。
しかし1マナだということは覚えておいてほしい。
変身したターンに忠誠値は4か5になり、次のターンから破壊されない4/4になる。
またアグロデッキにとっては、全体除去で対処されないという点も大きな利点だ

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《異端の癒し手、リリアナ/反抗する屍術師、リリアナ》

異端の癒し手、リリアナ
さて次だ。
1マナのプレインズウォーカーと比較するのはアンフェアなので、絶対評価でいこう。
《異端の癒し手、リリアナ/Liliana, Heretical Healer》はクリーチャーとしては魅力に欠けるが簡単に変身できる。
サクり台がいるとなおさら強力で、対戦相手はほぼ妨害できない。
他のクリーチャーが必要なのでコントロールでは使えず、小さな死んでも良いクリーチャーが入っているデッキに向いている。
リリアナが変身すると即座に2/2クリーチャーが出てくるが、この能力は非常に重要だ。
対戦相手のターンに別のクリーチャーを除去された場合に、変身したリリアナを守ることができる。

反抗する屍術師、リリアナ
《反抗する屍術師、リリアナ/Liliana, Defiant Necromancer》の能力はこれまでの流れを受け継いだものだ。
注目すべきは、プラス能力が+2になったということだ。
ヴェールのリリアナはすぐに能力を発動するが忠誠度は+1だ。
2番目の能力は、変身する際に別のクリーチャーが死亡していることを考えると、シナジーが期待できる。
変身プレインズウォーカー達については色々な憶測が飛び交っているが、実際は使ってみないと判断は難しい。
しかしこのカードについては、血の座の吸血鬼の様なサクり台がいたとしても、使われるかどうか確信は持てない。

《巨森の予見者、ニッサ/精霊信者の賢人、ニッサ》

巨森の予見者、ニッサ 精霊信者の賢人、ニッサ
このカードはウッド・エルフや護民官の道探しを思い出させる。
ニッサの捜せる土地は森のみで、手札に加えるだけなので、強すぎすることはなさそうだ。
もし場に出す能力だったら強すぎただろう。
爆発的植生などで加速するか、7ターン土地が並ぶのを待つことになるだろう。
7ターンあればゲームはかなり進んでいるはずなので、このカードはちょうどよい強さだろう。
変身後の能力はどれも強力だが、奥義を発動させるまで待つのは難しいだろう。
+1能力は緑がアドバンテージを稼ぐ手段としてちょうど良い。
確定で追加のドローが得られ、土地であれば直接場に出せる。

《跳ねる混成体/Bounding Krasis》

跳ねる混成体
この強力なアンコモンは、真っ先にモダンの有力アーキタイプである双子への採用が検討される。
詐欺師の総督ややっかい児よりも強力なカードだろうか。
緑マナが必要なのでティムールになることは確定だ。
タルモゴイフの入ったティムールツインが悪いデッキでないことは周知の事実。
跳ねる混成体はアタッカーになるという意味で、総督よりもデッキに合っている。
コンボの観点から考えると、稲妻耐性があるので総督の方が優れているが、ダメージで勝つことも多いので、ティムールであれば跳ねる混成体の方が良いだろう。
ただクリーチャーしかタップ出来ないのは大きな欠点だ。
対戦相手の土地をタップしたり、自分の土地をアンタップしたい場面は多い。
結論としては、強力なデッキである双子に、もう一つ総督の選択肢ができた、といったところか。

《ニクスの星原/Starfield of Nyx》

ニクスの星原
ニクスの星原は初心者泣かせなカードだが、この神話レアは大活躍する可能性がある。
5マナのエンチャントと聞くと弱そうだが、星座環境であることを考えるとばかげた強さだ。
開花の幻霊やクルフィックスの狩猟者を毎ターン戻すだけでも有効だ。
また、エレボスの鞭デッキに入れれば、鞭自身や墓地に落としたエンチャントも戻すことができる。
すぐには効果を及ぼさないが、一旦回り始めると負けることがない。
払拭の光や岩への繋ぎ止めなどの除去エンチャントとも相性が良い。
序盤は除去として活躍し、後半はクリーチャー化する。
エンチャントを使用したデッキが増えるとともに、自然に帰れが広く使われることにもなるだろう。

初見で感じたスタンダードとモダンに与えそうな影響は以上の通りだ。
来週は公開されたカードも増えているだろうし、今回紹介できなかったオリジンのカードについて解説しよう。

読んでくれてありがとう。

Seth Manfield


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